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 ロマンスタン




 ロマンスタンってどんなパーティー?

ロマンサーさんが2009年World Championship千葉県予選で使用し、完成度の高さから爆発的な人気を得たパーティーです。
スタンパであるため、圧倒的な性能を誇るメタグロスを中心にして戦いますが、第2のエースアタッカーとしてラティオスを採用することで攻撃性を大幅に高めた構築が特徴です。 ラティオスの積極的な動きによって、メタグロスの負担を減らすとともに、メタグロスが縛られてうまく動かせない状態ではジリ貧な対戦を強いられていた従来のスタンパの弱点を克服したといえます。






 主に使用されるポケモンと技


■ 主に使用されるポケモン


メタグロス

単体で性能が高いポケモンをうまく組み合わせてシステムをつくる構築が特徴のスタンパの絶対的エースです。タイプ的に相性が悪いポケモン以外はほとんどメタグロスで倒すといっても過言ではありません。


ラティオス

メタグロスに対して相性が良いポケモン(ほのおタイプ、みずタイプなど)、メタグロスよりすばやいポケモン(メタグロスで倒せるが、その前にメタグロスにダメージを蓄積してくるポケモン)を、高威力のりゅうせいぐんによって処理するのが仕事です。


カビゴン

高い特殊耐久を活かして幅広い特殊攻撃を交代受けします。自爆カビゴンは、じばくによって高い決定力を持つとともに、ラティオスやメタグロスをふたたび場に送り出しやすく、2匹のエースとの相性が抜群に良いです。


ギャラドス

特性いかくを利用して味方の物理耐久を底上げします。いかくが効かないメタグロスに対してコメットパンチを半減しながら場に繰り出せるほか、メタグロスに飛んできやすいほのおタイプやみずタイプの技を半減するため、特性がいかくのポケモンの中でも抜群の相性を誇ります。



■ 主に使用される技

コメットパンチ

絶対的エースであるメタグロスのメインウェポンです。パーティーの中核をなす技といっても過言ではありません。

りゅうせいぐん

ロマンスタンがロマンスタンたる所以です。

じばく

二大エースとの完璧なシナジーを発揮するじばくカビゴンのメインウェポンです。








 主な動き方

基本的には倒されないように注意しながらメタグロスで相手のポケモンをなぎ倒していく単純作業です。
メタグロスを縛ってくるゴウカザル、ウインディ、バクフーン、ボーマンダなどのポケモンや、メタグロスではダメージを与えづらいギャラドス、ルンパッパ、サンダーなどのポケモンをラティオスのりゅうせいぐんで処理します。
りゅうせいぐんを打ったあとのラティオスはとくこうが2段階下がってしまうため、一度カビゴンやギャラドスに交代し、カビゴンのじばく後の死に出し、カビゴンへのかくとうタイプの攻撃、ギャラドスへのでんきタイプの攻撃などを利用して再び場に繰り出していきます。
基本的にはこれだけの動きを安定して行いますが、相手のパーティーによってはギャラドスやカビゴンで居座って攻める場合もあります。
また初期のロマンスタンはラティオスのいばる+ラムのみを持ったメタグロスというコンボが仕組まれており、メタグロスがいかに絶対的エースであったかを物語っています。(ラムのみメタグロスは催眠対策の意味も強いですが)。






 対策

1.メタグロス
とにかく一匹一匹の性能が高いため、簡単に対策することは容易ではありません。
胸を張って対策といえるものではありませんが、強いポケモンには強いポケモンで対抗するという単純な理論に基づくと、メタグロスを相手よりうまく使えれば勝ちに近づきます。
09ルールの環境末期においてメタグロスの素早さが異様に高い値に調整されるようになったのも、こういった背景があります。

2.トリックルーム
こちらも対策とは言い切りにくいですが、ロマンスタンを最強のパーティーのひとつに押し上げているラティオスの性能を下げることができるので無いよりは有利になります。ただし、トリックルームの状況下でロマンスタンのギャラドスやメタグロスにまで先手を取ろうと思うと自分のパーティーがある程度トリックルームに依存した構築になってしまうため、モルフパや封印爆破対策のとばっちりを受けてしまいます。

3.ウインディ、ヒードラン
ほのおタイプの中でもりゅうせいぐんを一度は耐えることができるウインディや、りゅうせいぐんを半減しつつメタグロスを縛れるヒードランなどを利用することで一定の対策となります。09ルールでもWCS後半頃からこれらの炎タイプを組み込んだメタパが台頭しましたが、ギャラドスやカビゴンがほのおタイプに強いため、完璧な対策とは言い切れない状態でした。

4.にほんばれ・あまごい
にほんばれを利用することで、控えのギャラドスの性能を落としつつ、メタグロスをほのおタイプ以外のほのお技でも処理しやすくなります。
ロマンスタンが独走状態だった中、ロマンスタンの基本構成(メタグロス、ラティオス、ギャラドス、カビゴン)を保ったまま、ラティオスににほんばれ、カビゴンにほのおのパンチを覚えさせることでミラーマッチに強くするという構築が考案されました。雨パーティーへの対策にもなっていたので一定の人気となりました。
逆に、あまごいでにほんばれを打ち消しつつ、自分のメタグロスへのほのおタイプの技の威力を下げ、さらに高威力のギャラドスのたきのぼりでメタグロスにダメージを与えるタイプも登場しました。

5.猿ラティ
メタグロス・カビゴンに強いゴウカザルと、ギャラドスに強いラティオスを組み合わせた先発です。ゴウカザルのねこだましによってラティオスの同速対決を避けることも可能で、スタンメタとしての完成度は非常に高かったですが、エンドースタンをはじめとするクレセリアを苦手としました。

6.のろいカビゴン
09ルールの環境末期において、ミラーマッチを意識してメタグロスのすばやさが競り上がっていったことは前述しましたが、その半面すばやさに廻すためにメタグロスのこうげきに努力値が割かれなくなったため、のろいカビゴンがメタグロスの攻撃を受け切れるようになりました。そのため、特殊耐久の高いカビゴンに物理耐久を底上げできるのろいを覚えさせることでメタグロス・ラティオスに対しての要塞にするという構築が流行しました。じこあんじを覚えたヨノワールとセットで採用されたりもしました。






 ロマンスタンの変遷

千葉県予選でロマンサーさんが優勝したことで一躍有名になったロマンスタンは、そのまま一気にトップメタまでかけあがりました。
様々な対策が考案されましたが、他のパーティーへの強さも考慮するとミラーマッチに強いロマンスタンをつくるのが最も効率が良かったため、にほんばれ採用型やすばやいメタグロスなどが増えました。
また、09ルール後半にはエメループが発見され、めざめるパワー地面のラティオスを使用することができるようになったため、メタグロスのステータス調整もすばやさや耐久をあげて攻撃をさげるというふうに変化していきました。
その結果、メタグロスの攻撃性能が初期ほどではなくなったため対戦が長引くようになり、長期戦に強いクレセリア採用型のスタンパ(エンドースタン)やのろいカビゴンなどが流行し、依然トップメタではあったものの、ロマンスタン一色というほどの環境ではなくなっていきました。











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