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 マグネット




 マグネットってどんなパーティー?

役割理論に忠実に組まれたグッドスタッフには物理受けとしてのはがねタイプが1匹という鮮明な事実を逆利用して攻めるパーティーです。《ジバコイル(462)》によってはがねタイプの物理受けをとくしゅこうげきで突破し、その後本来ならはがねタイプの受けで止められるであったろう物理アタッカーによって攻めるのが基本的なコンセプトです。
そのコンセプトから考えると当たり前ですが環境が乱れて多様化・複雑化していればいるほど使用は難しいです。ただしどこまでコンセプトに特化するか、どこまでグッドスタッフとして運用可能にするか、という点では非常に構築の範囲が広いパーティーといえます。






 主に使用されるポケモンと技


■ 主に使用されるポケモン


《ジバコイル(462)》

マグネットの中心的存在です。
コンセプト上は《ダイノーズ(476)》とかでも構わないのですが、グッドスタッフの標準的な物理受け構成が「はがねタイプ」と「みずタイプ」で構成されていることを考えると《ジバコイル(462)》の採用が一般的です。技構成は10まんボルトとみがわりを基本として、でんじふゆう・ラスターカノン・だいばくはつ・めざめるパワーなどが採用されます。はがねタイプを逃がさずに狩る上にみがわりまで残した状態で次のポケモンに対応しようという欲張った戦術を取ってくることが多いです。


《メタグロス(376)》

マグネットの二枚看板的存在で、《ジバコイル(462)》ではがねタイプの受けを狩ったあとにメインアタッカーとして活躍するほか、みずタイプの物理受けをだいばくはつで間接的に役割破壊することで、更に後続の物理アタッカーに繋ぐことも仕事です。
場合によってはステルスロック撒きなども兼ねていることがあり、マグネットにはほぼ入っているポケモンでしょう。


《ハッサム(212)》

マグネットを凶悪なジャンルに押し上げた立役者です。
「ジバコイルとメタグロスでゲームを整えてエテボースで攻めます」みたいなパーティーだったのが「ジバコイルで鋼を狩ってハッサムで全抜きします」みたいなパーティーに変わっていると思われます。


《エテボース(424)》

初期のマグネットの原型では初手で鋼を誘いながらとんぼがえりで《ジバコイル(462)》につないだり、テクニシャンを利用して物理エースを務めたりしていたのですが、《ハッサム(212)》のバレットパンチ習得や、先発《メタグロス(376)》の流行で今ではお役御免です。

その他

《ジバコイル(462)》《ハッサム(212)》《メタグロス(376)》とはがねタイプが固まるため、ほのおタイプに強い《ラティオス(381)》や《ギャラドス/(130)》、《ボーマンダ(373)》などが採用されることが多いようです。



■ 主に使用される技

10まんボルト

たぶん《ジバコイル(462)》しか使ってきません(

バレットパンチ

《ハッサム(212)》がつるぎのまいを積んでからバレットパンチを連打しだしたらゲーム終了も近いでしょう。








 主な動き方

前述のとおり、《ジバコイル(462)》ではがねタイプの受けを狩り、続いて《メタグロス(376)》や《ハッサム(212)》が暴れだします。






 対策

1.きれいなぬけがら
はがねタイプの受けにこれを持たせとけば基本的にはOKです。
ただし、環境によっては(マグネットにあたらなければ)何も持たせてないのと変わらない状況になってしまうので余り使いたくありません。
また、その鋼ポケモンが《ハッサム(212)》や《メタグロス(376)》への解答になっていなければ効果は薄いです。

2.でんきタイプ
はがねタイプ・でんきタイプの両方に一定耐性を持つため非常に貴重です。
《サンダース(135)》などの心細く思われるポケモンでも充分な働きをしますし、《サンダー(145)》や《ライコウ(243)》がいれば心強いです。
一般的にはでんきタイプポケモンのサブ技はどくどくかめざめるパワー氷ですが、マグネットメタとして投入するならめざめるパワー地なども一考の余地はあります。

3.ほのおタイプ
《ゴウカザル(392)》や《ヒードラン(485)》が筆頭でしょう。
ただし、やみくもにほのお技を連発しても相手の《ラティオス(381)》や《ギャラドス(130)》を呼んでしまい、強力なりゅうせいぐんの打ち逃げやりゅうのまい展開に持ち込まれるので、読みつつのとんぼがえりなどなど常に対処術を考えておきたいところです。


とにかく、イメージとしては純粋なビートダウンなので、ビートダウン同士で殴り勝つか、ガチガチに受けるかです。
ただし鋼・水の2枚受け程度では突破されるうえ、受け寄りのパーティーは《ハッサム(212)》やこだわりトリックの影響で勢いが下行気味であるため、ビートダウン寄りに組んで殴り勝てる構成を目指したいところです。






 マグネットの変遷

《ジバコイル(462)》が登場したダイパ時代からの由緒正しいパーティーで、多くの人たちの試行錯誤の上に作り上げられていったものといえます。
プラチナで《ハッサム(212)》がバレットパンチを獲得したことで他のパーティーと同様にではありますが、凶悪さが増しました。






 パーティーサンプル


第17回草の根カップ優勝パーティー
ポケモン
《ゲンガー(094)》

《ラティオス(381)》

《ラティアス(380)》
とくせい ふゆう ふゆう ふゆう
せいかく おくびょう おくびょう おくびょう
もちもの きあいのタスキ こだわりメガネ こだわりスカーフ
努力値 とくこう:252 すばやさ:252 HP:6 とくこう:252 すばやさ:252 HP:6 とくこう:252 すばやさ:252 HP:6
シャドーボールきあいだま
さいみんじゅつだいばくはつ
りゅうせいぐん10まんボルト
めざめるパワー地りゅうのはどう
りゅうせいぐんなみのり
めざめるパワー炎なみのり
ポケモン
《ジバコイル(462)》

《メタグロス(376)》

《ハッサム(212)》
とくせい じりょく クリアボディ テクニシャン
せいかく むじゃき がんばりや しんちょう
もちもの いのちのたま ラムのみ オッカのみ
努力値 とくこう:252 すばやさ:252 こうげき:6 各種調整 HP:252 とくぼう:252 こうげき:6
10まんボルトだいばくはつ
みがわりでんじふゆう
コメットパンチだいばくはつ
めざめるパワー炎ステルスロック
バレットパンチとんぼがえり
はねやすめつるぎのまい


【解説】
第17回草の根カップで準優勝された無限の夢さんのパーティーです。
ハートゴールド・ソウルシルバー発売後初の草の根カップで、環境の高速化に見事に対応して非常に攻撃に特化した構築となっています。
《ラティオス(381)》《ラティアス(380)》は攻撃性を落とさずに弱点の炎・地面を二重に対策しており、重要な部分を担う役割を二匹用意するということの良い例となっています。また《ラティアス(380)》にはこだわりトリックでコントロール系統のパーティーへの役割を、《ラティオス(381)》にはりゅうのはどうで軟いビートダウンへの強さを補うという、それぞれの独自の役割も持っています。

また目を引くのがだいばくはつ持ちが3体という思い切った構成です。
環境の高速化で、ダイパ時代の受けポケモンに対する間接役割破壊としての意味以上にだいばくはつが重要になっていることをうかがわせています。受けの投入を見送る変わりに、苦手なポケモンを無理矢理だいばくはつで沈めるという手法を大胆に取り入れています。

全体として非常にコンセプトに特化しており簡潔で分かりやすい構築なため、マグネットの感触を掴む上でも良好なパーティーになっています。
《メタグロス(376)》のめざめるパワー炎がガッチリとした対策になっていますが、これと《ジバコイル(462)》《ラティアス(380)》の潰しで《ハッサム(212)》に対処するというのは高いレベルのプレイングが要求されそうです。プレイングに自信がない場合は思い切ってどこかを切って《ヒードラン(485)》などを採用する手もあります。










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